生涯を閉じるたった一ヶ月前、生命の灯を燃やすかの如き渾身の演奏をとらえた貴重なライヴ録音が初CD化

ビル・エヴァンスの後期は「時間をかけた自殺」といわれるほど、生への拘りよりトリオの発展そして演奏し尽くすことに賭したものでした。この録音は生涯を終える1980年9月15日の約ひと月前、8月9日ノルウェーでの演奏。エヴァンス晩年の録音については、本人未承認の発掘盤の多さから目をそむけたくなるものも中にはありますが、本作では演奏終了後のTVインタビューで「今までの中で最高に、生き生きとした演奏をつくることができる」「最初のトリオと性格的に似ている」と語るなど、この“ラスト・トリオ”との共演を全力で楽しんだようです。これまで映像商品の中でしか観ることができなかったそのステージが遂に初CD化。最新リマスタリングを施し、より多くのジャズ・ファンの皆様へお届けできることになりました。

※MQA-CD
ビル・エヴァンス生誕90周年を記念して2019年最新マスタリングを施し再発。通常CDのキャパシティ(44.1kHz/16bit)では収録しきれなかったリマスターデータですが、このたび最新フォーマット「MQA-CD」の登場により、ハイレゾ・クオリティ(88.2kHz/24bit)のまま収録することが可能になりました(通常のCDプレイヤーでも再生可能）。

Track List
Disc 1
01. Re: Person I Knew (Bill Evans)
02. Tiffany (Bill Evans)
03. Polka Dots And Moonbeams (Jimmy Van Heusen)
04. Theme from M*A*S*H (Johnny Mandel)
05. My Romance (Richard Rodgers)
06. I Love You Porgy (George Gershwin)

Disc 2
01. Up with the Lark (Jerome Kern)
02. Days of Wine and Roses (Henry Mancini)
03. You're Story (Bill Evans)
04. Nardis (Miles Davis)
05. But Beautiful (Jimmy Van Heusen)
06. Knit for Mary F (Bill Evans)

1980年8月9日 ノルウェイ、モルデでのライヴ録音
ハイレゾ対応2019年最新リマスタリング by 吉川 昭仁 (STUDIO Dede)
解説：行方 均
Licensed by Norwegian Broadcasting Corporation
ジャケットデザインはアーティスト写真より新規制作（写真提供：中平 穂積 / 内山 繁）

Personnel:
Bill Evans | ビル・エヴァンス (p)
Mark Johnson | マーク・ジョンソン (b)
Joe LaBarbera | ジョー・ラバーバラ (ds)